映画の沼に足を踏み入れた

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今さらながら映画にハマったみたい。少しまとまった時間があればU-NEXTかAmazonプライムを開いている。先週末は3日連続で映画館へ足を運んだ。これまで映画が嫌いだったわけじゃ決してないけど、たまに話題の新作を映画館へ観に行くくらいで、DVDを借りてまで……というのはなんとなく億劫だった。家で2時間も拘束されるのは時間が勿体ないとさえ思っていた(どうせだらだらしているのに!)。今はむしろ、途方もない制作時間と労力と愛と幾分の予算とがほんの数時間にパッケージングされた作品を享受できるって、それってすごくない、と感じる。オンデマンドサービス万歳であるし、ただひとつのことに集中できる時間の贅沢さを思えばそれだけスマホが自分のくらしにまとわりついている証明とも言えるだろう。


きっかけはパルプ・フィクション。映画好きの恋人がDVDを貸してくれたのだけど1年以上借りっぱなしで、いい加減業を煮やした彼が「一緒に観よう」と再生ボタンを押してくれたのだった。ジャケットの黒髪おかっぱ女性が二丁拳銃で大活躍するガンアクションかなとか適当に想像していたら全然違って、頭を殴られたように面白かった。映画ってこんなに面白いの!という衝撃。思わずその旨をTwitterで報告すると「今まで観ずによく生きてこれたね」「レザボアドッグスもね」「FOUR ROOMSも」とリプライが相次ぎ、私はツタヤディスカスのウォッチリスト登録マシーンと化したのであった。パルプ・フィクション事件(私にとってはもう事件)で確信したことは、「仲の良い相手に薦められた映画、間違いない」ということだった。

 

それから映画好きな友人に会うとおすすめの映画を尋ねるようになった。ブルース・ブラザーズ恋する惑星ギルバート・グレイプウルフ・オブ・ウォールストリート、わたしはロランス……やっぱり自分の好きな相手が太鼓判を押す映画は間違いなく面白くて、楽しめた。当たり前だけど人によって好みはいろいろで、ひとに薦めてもらった映画を観るとそのひとの人となりがなんとなく感じられるようにも思えて安心した。

 

今は渋谷のアップリンクで「見逃した映画特集2017」という企画をやっているので、これまた間違いないだろうと思ってせっせとチェックしているところ。おとといはお嬢さんを観て、昨日はクーリンチェ少年殺人事件(実はこれは2回目、描かれている家族のかたちがなんだかたまらないものがあって好き)を観た。キングスマンの続編も観た。恋人が絶賛していたエンドレス・ポエトリーは私にはまだ早いんじゃないかと思って二の足を踏んでいる。というわけで映画が非常に楽しいのですが、一方でとんでもない沼に足を踏み入れてしまったのでは……とも思っています。