絶えず動きつづける


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いつからか、止まっている状態に不安を覚えるようになった。心のあり方ではなくて身体的に動いているか止まっているか。お盆にベトナムへ旅行したのですが関空から飛び立つ飛行機の中で非常に安堵したものです、ああ今移動していると。旅では飛行機新幹線バス等々の長距離移動こそが一番の楽しみかもしれない。ここではない所へ絶えず動き続けている感覚。このごろ発作的に旅の計画を立てることが多くて、でも格別行きたい所があるのかというとそこはさほど大した問題ではなく、とどのつまり移動したいのだ。アクティブだねと言われることもあるけれど停滞が怖いだけな気がする。

朝まで飲んだ勢いで沖縄


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AM9時、「今羽田、朝まで飲んだ勢いで沖縄行ってくる」とNより連絡あり。こちとら今から仕事である。目の前に広がるのはどこまでもPCのディスプレイだけども「朝まで飲んだ勢いで沖縄」、なんて輝かしい文字列……と頭の中で何度か反芻してみたりした。

 

計画を立てるのが大好きな性分だから既に8月のスケジュールはほぼ埋まっている。だからといって、予定を入れると強迫観念に苛まれるという人の言い分が全く理解できないわけではなく、むしろ手帳を眺めて半ば憂鬱になることも多々。詳細なタイムスケジュールを決めておいて実際は全くその通りに動かないことなんかもある。というかその方が多いかも。でもいつまでも日程が確定しないとすごく気持ち悪い。先々の動き方を決めておくということに意味があるのだね。

 

だからこう、ノープランな人って一緒にいると勝手にやきもきすることもあるんだけども、自分では有り得ない行動に出たりしてそれがもうきらきらして見える。だって朝まで飲んだとしても、次の日予定入ってるもの私。「朝まで飲んだ勢いで沖縄」、いいなー。お土産話を待ってる。

 

町家に壁一面の本棚を設置した話

今の家に越してきてちょうど半年。家の中でベッドと一二を争うお気に入りスポットであるところの本棚について、どこかのタイミングで記録しておこうと思いながらもうこんなに経ってしまっていた。引越しを考え始めたのは昨年末あたりだったのだけど、当初から壁一面の本棚に憧れを抱いていたのです。発端はこちらの記事。

sasakill.blog.jp

 一目で蔵書すべてを視認できる、なんと素晴らしいことか。前後2段で収納してるとどうしても奥の本が埋もれてしまうんですよね…。

 

結論から言うとこちらの作り方をまるきり真似た。記事内で初めに紹介されている古材本棚も上下の奥行きが変わるカウンタータイプが使い勝手良さそうだし何よりすごくかっこよいのだけど、如何せん高くてお値段約30万円から。つらい。ということで本棚屋さんで切り欠き加工の本棚をセミオーダーすることにした。

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こういうの。概要は上記ブログを見てもらえば良い。

 

で、まずは蔵書の棚卸しをした。警察の押収品みたいになってるけど、10冊一山で床に並べた図。@旧居

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 山が40個できたので蔵書数は400冊。種類ごとの内訳を出して、さらにそれぞれのサイズ(高さ)と「これだけの高さがあれば余裕」と思われる棚のサイズも割り出した。

種類冊数(冊)本のサイズ(mm)棚のサイズ(mm)
漫画 300 182 250
文庫 70 148*1 200
雑誌 30 297 350

 

新居のサイズも測りながら何パターンか検討し、高さ2080mm×幅900mmで上段:270mm×4段 (奥行き200mm)、下段:360mm×2段 (奥行き400mm)の寸法に決定。本棚屋さんにラフスケッチを送ったらきれいなイメージ図にして返してくれた。感動。これを2個作ることに。f:id:harpy:20160731225353j:plainちなみにデフォルトは無垢色なのだけど、オプションで着色も頼める。私は新居の内装に合わせてブラウンにしました。自分で着色することも考えたけどなにぶんモノがでかすぎるため、プロに任せるが一番と判断。

 

オーダーしたら後は組み立てるだけ。組み立てた。

https://www.instagram.com/p/BC5mofQpJSC/

ここに蔵書をぶち込む。

https://www.instagram.com/p/BDA8hQKpJRA/

ぶち込んだ。

https://www.instagram.com/p/BDBIiQ3JJWr/

まだ全然余裕ある。

 

上下で奥行きが違うというのが非常に使い勝手が良くて、上段はスリムだから圧迫感が無いし、床から88cmのところにカウンターができるのでちょっと物を置いておける。最近はここをドレッサー代わりにして化粧するようになりました。左に見えるのはアクセサリートレイ。

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サボテンも置けます。

https://www.instagram.com/p/BFWhxGBJJWf/

 

ちなみに本棚2個で掛かったお値段はオプション・送料込みで計12万5千円。この大きさで1個6万だからかなりリーズナブルな方だと思う。将来的にもっと蔵書数が増えたら追加購入も考えている。数年後かな…。

 

本棚屋さん、おかげさまで素敵な本棚ライフを送っています。ありがとうございました。

参考資料:

清く正しい本棚の作り方

清く正しい本棚の作り方

 

 

*1:ハヤカワ文庫は156mm、新書は173mm

発光地帯


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昨日今日は今月3回目の東京出張だった。もはや東京京都間の移動に何の感慨も湧かなくなっている、2.5時間が間延びも凝縮もせず2.5時間として在るだけ。それでも金曜〜土曜の東京滞在は実りが多くて、色々な人に会えたから満足。10年来の付き合いであるHとトラック30秒のタイ産ポップスが1曲のみエンドレスリピートで掛かる歌舞伎町のタイ料理屋で海老を食べたり、タイコクラブで知り合ったUさんとScyeの展示会に行って品物が届く数ヵ月後には何をオーダーしたか忘れちゃってるんですよねとか言いつつ両畦のニットを予約したり、ムンバイ旅行から帰国したばかりのNが左足の甲を切ってしまって現地の医者に麻酔もなしでホッチキスをバチンバチンバチンバチンと4箇所留められた話を渋谷のフルーツパーラーで聞きながらフルーツサンドをつまんだり、した。

10年前、高校時代にお付き合いをしていたHと不意に再会して一度離婚した身としての結婚観を聞くなんて当時は思いもしなかったろうし、Uさんとはタイコクラブでふと目が合っただけのところから関係がきちんと確立したのも不思議、Nと定期的に2人で会ってるのもいつからそうなったのやら。人間関係って長期スパンで見るとどう転ぶかわからない。

というのを2.5時間の最後のへりで考えています。京都着。

バナナ剥きには最適の日々


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長年錆び付いていた読書欲がゆるく解け始めた。ここ最近、ひとと会話をする中で自分じゃ考えつかない発想に出会うことが多くて、それらひとつひとつのディテールはあまり覚えてないけど何かしらの刺激になったみたい。もっと会話がしたい、ならばこちらも色々入れておこう、というのが発端なのかな。

読書欲があったとしても良い環境がないと捗らないものだけど(実際去年の秋に神林長平の全作品買ったけど全く進んでいなかった)、わたしは飲み屋にその落とし所を見つけた。わりと落ち着いた雰囲気の、かといって店主との距離が近すぎるわけではない、BGMが耳に馴染む、テレビの設置されていない店が良い。要は集中できるかどうか。周りが放っておいてくれるかも重要。

短編集を持ち込んでビール飲み飲み読み、お行儀悪いけど読みながらアテもパクつき、切りのいいところで小休止。1人飲みも嫌いじゃないしこのスタイルがフィットしてる。店名出すと六角富小路のすいばや西院のエラマサがお気に入り。どちらも美味しいし、エラマサで流れてるソフトロックがちょうど耳に気持ちいい。

すいば 六角富小路店

食べログ すいば 六角富小路店

エラマサ

食べログ エラマサ

あとはベッドで所在なくなってる時も読書が捗る。あ、この所在のなさ、ぽんと放っておかれてる環境が良いのかな。

地獄に堕ちた勇者ども


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儚さ、刹那、インモラル、そういったものに惹かれる性分のようで、求めるものを手に入れた瞬間に価値が半減してしまいそうで怖い。安定は鈍化の始まりと感じてしまうのだ。

かといって、不安定な関係に身を置き続けるのは少なからずエネルギーを削ること。持ち前のタフネスで乗り切っていますが、いつまで続くかはわからない。とりあえず自分の足で立っているようにしたい。それと、強さを「自分の弱さに無頓着であること」とすり替えないようにはしたい。

数ヶ月前から毎週のように上京していて、京都、大阪、東京を行ったり来たりする根無し草の生活を送っている。そのせいもあってなのかな、ふらふらしていないと落ち着かないのかも。ふらふらしているのが自分のスタンダードになってしまったと言うべきか。なんという矛盾!